今、投資を始めても大丈夫?

資産運用

ニュースを見ていると、毎日のように株価が上がっただとか下がっただとかいう情報が流れてくる昨今。

「投資を始めてみたいけど、こんなに経済が不安定な状況で初めていいのかな」と心配に思う人もいるのではないでしょうか。

ネットを見ると、「今がチャンスだから積極的に投資しろ」と言う人もいれば「今は投資は控えた方がいい」と言っている人もいます。果たして何が正解なのでしょうか。

正解は1つじゃない

結論から言えば、今投資を始めるべきかどうかは人によります。投資を始めるのが正解の人もいれば正解でない人もいるので、一概には言えません。

そう考えると、「今投資を始めろ」も「今は控えろ」も、部分的に正解で部分的に間違いです。

「始めろ」派の考え

今投資を始めることを推進する人は、「株価が安い今だからこそチャンス! 安く買って上がった時に売れば儲かる!」という考えの持ち主です。

これまでの市場の動きを見てみると、相場が一時的に落ち込んでも、十年以上の長期的な目線で見ると回復しています。買った時の価格が安ければ安いほど利益が大きくなるので、一理ある考え方です。

とはいえ、この方法は株価が下がりきったところで買えるとは限らない点に注意が必要です。株や投資信託を買った途端にもっと安くなり、後悔することにもなりかねません。

「控えろ」派の考え

一方、今は投資を始めるのを控えた方がいいと主張する人は、「株価が乱高下しているうちは初心者が投資を始めるのは難しいので、安定してから始めるべき」という考えの持ち主です。

熟練の投資家にとっても投資は分からないことが多いのに、初心者ならなおさら相場の乱高下に惑わされて間違った行動をとってしまう可能性が高くなります。こちらも確かに一理ありますね。

とはいえ、この考え方で投資を始めるのを控えているといつまでも投資を始められなくなってしまうので、ある程度の思い切りは必要かもしれません。

今投資を始めてはダメな人

今投資を始めるべきかは人によるので、投資を始めるのも投資を控えるのも正解です。

しかし、今投資を始めてはダメな人は一定数存在します。それが、リスクの許容度が小さい人です。主な例を紹介するので、自分が当てはまっていると感じたら一旦立ち止まって考え直してください。

リスクの許容度については以下の記事で詳しく解説しているので、気になる方はこちらもどうぞ。

数年以内に必要になるお金で投資しようとしている

定年間際の人の老後資金や、数年後に必要になる子どもの教育費など、すぐに使う予定のあるお金を投資に回すのはかなりリスキーです。

数年以内に使うお金は、もし投資に失敗して減ってしまった場合にリカバリがほとんどできません。今投資を始めるのであれば、日本国債や貯蓄型保険など低リスクなものを選ぶのがおすすめです。

お金に余裕がない

毎日の生活がギリギリで貯金ができない人は、投資するのではなくてまずは貯金から始めた方がいいです。

生活費を投資に回すと、投資に失敗したときに生活に困ってしまいます。まずは生活費3か月分を目安に貯金をしましょう。

お金が減るのが耐えられないほど苦痛

株や投資信託など、金融商品は価格が変化するものです。ちょっと値段が下がっただけで不安になってすぐ売ると、損失を増やしてしまいます。

投資は一定のリスクがあるうえに、経済が不安定な時はリスクも大きくなるため、お金が減るのが苦痛すぎる場合は控えておいた方が精神衛生上良いです。投資で健康を害したら意味がないですからね。

今投資を始めるなら注意したいポイント

リスクの許容度が大きい人であれば、経済が不安定な時に投資を始めてもそれほど問題はありません。

とはいえ、何の策もなく投資を始めるのは危険なので、最低限以下のことは意識しておきましょう。

少額から始める

初めての投資で多額のお金をつぎ込むのはおすすめできません。全部なくなっても生活に困らない程度の金額にしておきましょう。

生活に必要な金額を一気につぎ込んで失うと、場合によっては人生の計画が狂うことにもなりかねません。まずは少額から、余裕資金で始めましょう。

分散投資する

経済が不安定な時は投資のリスクが高くなるので、リスクを下げるためにも分散投資が重要です。具体的には、以下の3種類を分散させることを意識しましょう。

  • 投資する商品
  • 地域
  • 購入する時期

たとえば、株式と金は相反する値動きをすることが多いため、もしどちらかが大きく下落してももう片方が上がる可能性が高く、リスクの軽減が期待できます。これが投資する商品の分散による効果です。

また、地域も重要なポイントです。ある国で大きな経済変動があっても、他の国ではそれほど影響が出ないことがあります。

さらに大事なのが、購入する時期です。なるべく安い時に買いたいと思うのが人間の心理ですが、今の価格が一番安いのかどうかは誰にも分かりません。

そこで、「毎月1万円ずつ購入する」と決めれば、安い時に多く買えて高い時には少なく買うので、トータルで見ると購入価格が平均化されていきます

値動きが激しい時期でも、長い目で見れば市場の影響を受けにくくなるのがメリットです。

長い目で見る

金融商品は値動きしますが、多少安くなっても慌てずに長い目で見てあげましょう。経済が不安定な時は、大きく下がったり急に上がったりなど値動きが激しくなりがちです。

ちょっと下がっても、「10年後くらいには上がるから大丈夫」と思えるくらいの心の余裕を持ちましょう。

ネットの情報を鵜呑みにしない

インターネットには自称・情報通があふれかえっていて、やれこの株を買えだ売れだ積み立てNISAなんてやめろだの日々いろんなことを発信しています。

中には信じてしまいそうになる言葉もありますが、一旦立ち止まって自分の頭で考えるのが重要です。インターネット上の誰かの言ったことを鵜呑みにして損をしても、その人は責任を取ってくれません。

そんなことを書いているこの記事も、所詮はインターネット上の情報です。全部信じるのではなく、しっかりと自分で考えて結論を出してください。

いつだって投資は自己責任

経済が安定しているかどうかによらず、投資はいつだって自己責任です。もし失敗しても、誰も責任を取ってはくれません。失ったお金を誰かが取り戻してくれるわけでもありません。

損をしても「このくらいだったらまあ許せるか」と思える範囲で投資を始めると良いでしょう。

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