新年度になり、新生活がスタートした方も多いのではないでしょうか。この春に学校をご卒業された皆さん、おめでとうございます。
さて、新生活を始めて少し大人になった皆さんは、この機会に今後の人生の構想を描いてみてはいかがでしょうか。
いわゆる「ライフプランニング」というやつです。大丈夫、そんなに難しいものじゃありません。
ライフプランニングとは
ライフプランニングとは、自分が将来どんな人生を送りたいかの構想を描くことです。生活設計とも呼ばれます。
この記事を読んでいる皆さんはおそらく若者、日本の平均寿命から考えてもまだまだ人生折り返し地点に届いていない人も多いと思います。
そんな皆さんの人生は、まだまだ選択と可能性に満ちあふれています。どんな仕事をしたいのか、何を実現したいのか、結婚や子育てをしたいのか、どこに住んで何歳まで働きたいのか……。
このように、自分が自分らしくいるために送りたい人生をイメージしてみること、これがライフプランニングです。
ライフプランニングをしておけば人生を送るうえでの目標が立てられますし、人生で必要な金額もおのずと分かってきます。
先の見えないこの世の中、人生で必要な金額が分かるだけでも役に立つと思いませんか?
ライフプランニングの方法
とはいえ、ライフプランニングを実際にしてみろと言われても難しいものです。何から手を付けていいか分からない人も多いのではないでしょうか。
でも大丈夫。簡単なステップでライフプランニングの方法を紹介します。
ステップ1 夢を書き出す
まずは、将来の夢を書き出してみましょう。将来の夢と言われると職業に限定して考えてしまう人がいますが、ここではまずは仕事のことは一旦忘れて大丈夫です。
「3年に1度は海外旅行に行きたい」、「タワマンに住みたい」など、とにかく将来の夢を書き出してみてください。だんだん楽しくなってきます。
ステップ2 働き方を考える
楽しくなってきたところで、仕事のことを考えてみましょう。
ライフプランニングで仕事について考えておきたいことは、以下の3点です。
- 何歳まで働くか
- どうやって働くか
- 結婚や出産をしたらどう働くか
「何歳まで働くか」では、定年まで働くという選択肢のほか、早期退職や定年後再雇用などの選択肢があります。
早く仕事を辞めて悠々自適な生活を送るのも、仕事をして社会に貢献し続けるのも良いでしょう。
「どうやって働くか」では、会社員として働いたり、起業したり、はたまた副業をしたり……と、これまた無数の選択肢があります。
会社員の場合、一社に長く勤めたいのか、転職でキャリアアップを目指したいのかなど、会社での働き方もイメージしておくのがおすすめです。
「結婚や出産をしたらどう働くか」は、女性はもちろん男性も考えておきたいポイントです。
かつては結婚や出産を機に女性が退職するのが一般的でしたが、今は正社員として働き続けたりアルバイトなどに雇用形態を変えて働いたりする人が増えています。専業主夫なんて言葉も生まれるなど、結婚・出産後の働き方は多様化してきました。
この3点を書き出してみれば、自分がどうやって働きたいのか、その働き方をすると自分の収入はどう変化するのかが見えてくるはずです。
ステップ3 結婚と出産について考える
人生の大きなターニングポイント、それが結婚と出産です。結婚式を挙げるのにも子どもを育てるのにもお金がかかります。
ライフプランニングをする際には、以下の2点から自分の理想の家庭像を考えてみましょう。
- 結婚をしたいか
- 子どもが欲しいか
結婚をしたい場合は、何歳ごろまでにしたいかを考えておきましょう。子どもが欲しい場合は、何人くらい欲しいかを考えておきます。
ステップ4 優先順位をつける
ここまで理想ばかり書き出してきましたが、理想が全て叶うわけではないことは大人の皆さんなら知っているはずです。人生、時には妥協も必要です。
全てが叶えられるわけではないので、書き出した内容が同じ項目に複数個ある場合は優先順位をつけておきましょう。
ステップ5 時系列順に並べる
ステップ1~3で書き出した項目を時系列に並べてみましょう。
自分の将来の年表を作るような形で、「この年に自分は○歳になり、世界一周クルーズに行く」のように書き込んでいくと、どのタイミングで支出が増えてどのタイミングで収入が入るのかが分かります。
ステップ6 ライフプランシミュレーターにかける
ここまで作業お疲れさまでした。あとは賢い人たちが作ったライフプランシミュレーターのお世話になります。
ライフプランシミュレーターは、自分の現在の状況や将来の理想の生き方を入力すると、どのくらいお金が必要かを教えてくれます。この辺の計算は本当に面倒なので、さくっとシミュレーターに任せましょう。
おすすめのライフプランシミュレーター
ライフプランシミュレーターはネットの海に星の数ほど漂っていますが、ちゃんとした機関が提供している便利なものに絞って紹介します。
ライフプランシミュレーター(金融庁)
金融庁のシミュレーターです。NISAのホームページ内にあり、つみたてワニーサくんが迎えてくれます。
このシミュレーターの良いところは、前回の結果と今回の結果をグラフで比較できるところです。「じゃあもし同じ条件で定年前に退職したら?」など、条件を変えてライフプランを比較できます。
ライフプラン診断(日本FP協会)
NPO法人の日本FP協会が公式サイトで公開しているシミュレーターです。サイトのデザインがかわいい。
このシミュレーターの良いところは、家計に関するアドバイスが詳しいところです。細かい数字を入れなくていいのも強みですが、細かい計算がしたい人には不向きかもしれません。
e-ライフプランニング(生命保険文化センター)
公益財団法人生命保険文化センターが提供するシミュレーターです。最新の公的年金制度改正にも対応しています。
このシミュレーターの良いところは、とにかく情報が細かく入力できるところです。入力する項目が多くて大変ですが、その分詳しいライフプラン表を作ってくれます。データ保存ができるのもありがたい。
この暗い社会にライフプランニングという光を
社会人としてのスタートラインに立たされたばかりの皆さんは、これからの人生がどうなるか分からなくて不安に感じることも多いと思います。
でも心配することはありません。ライフプランニングをしておけば、あなたを導く光となり、この暗い社会であなたが進む道を照らしてくれるはずです。
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