金融経済教育推進機構が実施した家計の金融行動に関する世論調査(2025年)によると、1人暮らしをしている20代の平均金融資産保有額は255万円です。
正直、「マジかよ」と思った人も多いのではないでしょうか。自分の銀行残高が平均以下で、もしかしたらヤバいかもしれないと危機感を抱いた人もいるはずです。
平均に届いていない私たちは、本当に大丈夫なのでしょうか。
平均255万円のからくり
1人暮らしの20代の平均金融資産保有額が255万円と聞くと、思ったより多いと感じた人が多いのではないでしょうか。
実際に、1人暮らしをしている20代の人に声をかけて金融資産保有額を聞いてみると、おそらく255万円を超えている人は3人に1人いるかいないか程度だと思います。
それもそのはず。255万円はあくまで平均であり、20代全体の真ん中を示しているわけではないからです。
平均というのは、少数のお金持ちによって大きく引き上げられることがあります。実際に、1人暮らしの20代のうち、4.7%の人は1,000万円以上金融資産を保有していると回答しています。
20代全体の真ん中を知りたいときには、中央値を確認しましょう。今回の調査では、1人暮らしの20代の中央値は37万円です。この値なら自分に近いと思った人も多いのではないでしょうか。
ちなみに、1人暮らしをしている各世代の平均と中央値は以下のとおりです。こうやって見ると、どの世代でも平均と中央値には差がありますね。
| 年齢 | 平均 | 中央値 |
|---|---|---|
| 20代 | 255万円 | 37万円 |
| 30代 | 501万円 | 100万円 |
| 40代 | 859万円 | 100万円 |
| 50代 | 999万円 | 120万円 |
| 60代 | 1,364万円 | 300万円 |
| 70代 | 1,489万円 | 500万円 |
37万円で安心していいのか
とはいえ、「中央値と同じくらい貯金があるから大丈夫」と安心していいものなのでしょうか。
引っ越しや結婚など、お金が必要になる理由やタイミングは人それぞれです。そのため、これだけの額があれば大丈夫と言い切ることはできませんが、何かあったときのためのお金は持っておいたほうが安心です。
たとえば、病気になって働けなくなり、お給料がもらえなくなったとしましょう。会社員であれば傷病手当金というお金が受け取れますが、お金が振り込まれるまでは2週間から1か月ほどかかります。
それでなくても病気でつらいのに、お金も足りないとなると困りますよね。こうならないためにも、数か月分の生活費は最低限残しておくことが重要です。
3か月分の生活費があれば当座はしのげるので、1か月の生活費の3倍は手元に残しておきましょう。毎月の生活費が15万円なら、少なくとも45万円ということになります。
そう考えると、中央値の37万円はやや心もとない金額です。必要最低限の備えはできますが、想定外の出費があると対応できない可能性があります。
この記事を読んでいる20代の人は、貯金が37万円くらいでも安心しきるのではなく、もう少し貯金を増やしてみてはいかがでしょうか。
お金を貯める癖をつけよう
20代は若くて元気があっていろんなものが楽しい時期なので、貯金なんかせずに今しかできないことにお金を使おうと考える人もいるかと思います。実際問題そうなので、そうやって生きるのも正解です。
とはいえ、お金を貯めるという意識を持たずに30代を迎えるのはおすすめできません。お金を貯める意識がないまま年を取ると、貯金ができない大人になってしまうからです。
無理をしてまで貯金をする必要はありませんが、お金を貯める癖はつけておきましょう。きっと10年後や20年後の自分が楽になります。
気軽にできる方法でおすすめなのが、先取り貯金です。月に数千円でもいいので、お金が手に入ったらまずは貯金しましょう。余裕があるなら投資に回してもOKです。
貯金の方法は以下の記事で詳しく紹介しているので、興味のある方はこちらをどうぞ。
平均は真ん中ではない
平均と聞くと我々は「真ん中」を想像しがちですが、平均と真ん中が一致しないケースも少なくありません。お金の話ではとくに、平均と真ん中の差が大きくなりがちです。
「数字は嘘をつかないが、嘘つきは数字を使う」とはよく言ったもので、お金に関する平均を持ち出して不安を煽り、契約を迫るケースもあります。
もしそんな事態に遭遇したら、平均は真ん中ではないことを思い出してください。お金に関する数字のからくりを知っておくだけでも、大事な資産を守るための助けになるはずです。




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